コスモス日記
〜 鈴虫〜
早いものでもう九月。
夏好きの私にとっては、夏が終わってしまう寂しさは否めません。しかし、秋の始まりを感じさせる夜の鈴虫の音色には、どこかホッと心癒され、一日の疲れを忘れさせてくれます。
鈴虫の音色を聴いていると、私がまだ十代だった頃、母と夜道を歩いた事を思い出します。 当時、母のダイエットに付き合い、夕食後に二人で家の近くを一時間ほど歩いていました。
辺りは田んぼだらけで、灯りも人も少なく、最初は少しこわく感じていましたが、すぐに慣れるものですね。(笑)
辺りは静かで、時々聞こえてくる牛蛙の鳴き声や、鈴虫の音色、遠くで車の走る音、どこかで火を燃やした後のような独特の匂い…
今でも鮮明に覚えています。
母と喧嘩の多かった私には、母との他愛のない会話がなんとなく嬉しくもありました。
普段言えないような事も、一緒に歩いている時は言えたのが不思議です。
当時、母が体重が減ったのかどうかは今となっては全く
記憶に残っていません。しかし母と一緒に歩いた田んぼ道だけは、私の中では一生忘れない思い出になりました。
今度母に会ったら、当時の思い出話をしてみようと思います。
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